2020年の世界経済は不確実性により緩やかな成長を予想

2020年の世界経済は、米中貿易摩擦や地政学的な不確実性を背景とした企業活動の停滞により、トレンドをやや下回る緩やかな成長を予想しています。足元では、底堅い個人消費がサポート材料となっているものの、雇用市場の伸びの鈍化を背景として、消費者心理の悪化を招く可能性があると考えています。
2019年の世界経済の成長を下支えした主要中央銀行による金融緩和については、2020年も継続しそうです。欧州や日本における金融緩和余地は乏しいものの、アジア各国・地域にはまだ金融緩和や財政出動の余地があると見ています。

目まぐるしく変化する市場環境に上手く適応した運用を目指すには、以下の3つのポイントに注目すべきだと考えています。

2020年以降の市場環境に適応するための3つのポイント

1. 柔軟性の高いポートフォリオの構築
2. インカム収益の追求
3. 長期のテーマへの着目

次に、この3つのポイントが、「なぜ必要なのか」、「どう実践すべきか」についてご紹介します。

ポイント① 柔軟性の高いポートフォリオの構築

なぜ必要か?
米中貿易摩擦や地政学的な不確実性による市場への影響を正確に見通すことは困難です。そのような不確実性に対応するには、投資目的やリスク許容度に照らして、幅広いアセットクラスに分散投資することでポートフォリオの柔軟性を高めることが重要だと考えます。

どう実践すべきか?
値動きが相対的に小さい、あるいは連動性が異なる(相関係数がマイナス、または低い)アセットクラスを組み合わせることで、リスク抑制効果が期待されます。
例えば、株式やハイ・イールド債券に投資する場合、相関が低い傾向にある国債や資産担保証券、住宅ローン担保証券などを組み合わせることが有効だと考えます。

ポイント② インカム収益の追求 

なぜ必要か?
資産運用で獲得できる収益には、インカム収益と値上がり益があります。値上がり益は、市場環境により変動しマイナス(損失)になる場合もありますが、インカム収益は債券の利息や株式の配当など一定期間毎に受け取ることのできる収益であり、着実に積み上がることが特長です*。
着実に積みあがっていくインカム収益の獲得に着目した場合、相対的に安定的な投資成果が期待されます。

どう実践すべきか?
日本では、定期預金金利が0.01%、日本10年国債利回りが-0.01%となるなど、低金利環境が継続しています。海外も低金利環境にありますが、さまざまな債券に目を向けると、相対的に高い利回りをもつ債券に投資することが可能です。ただし、債券の種別によっては、流動性リスクや信用リスクなどにも注意が必要です。
また、高配当株式も有効なインカム収益の獲得手段のひとつです。先進国のほか、アジアをはじめとした新興国や欧州には、魅力的な配当利回りを有する企業が多く見られます。

ポイント③ 長期のテーマへの着目

なぜ必要か?
景気サイクルは、回復、好況、後退、不況の局面を循環するものです。こうした景気サイクルを意識するのではなく、景気サイクルに跨る長期の構造的なトレンドに注目することで、長期的な資産の成長が可能になると考えます。

どう実践すべきか?
債券市場における長期の構造的なトレンドは、低金利環境の継続です。中長期的には金利がさらに低下し、世界的に経済成長が鈍化する可能性が高いため、リスクの上昇に留意しつつインカム収益の獲得を目指すことが重要です。投資目的やリスク許容度によって異なりますが、米国国債や高格付け社債、新興国債券などの魅力が相対的に高いと考えます。
株式市場の長期の構造的なトレンドとしては、先進国の再生可能エネルギーやAI(人工知能)、バイオテクノロジー、アジアの中間所得層の拡大などが注目されます。こうした潜在的な投資機会の発掘には、アクティブ運用が有効であると言えます。

* 必ずしも利払い日や決算時に利息や配当金を受け取れるとは限りません。
出所:ブルームバーグ、日本銀行 2019年12月末現在 定期預金金利は、預入金額3百万円以上1千万円未満の1年の店頭表示金利の平均年利率 上記は、J.P.モルガン・アセット・マネジメントが考える投資のポイントと、その実践例でありすべてを網羅するものではありません。
本サイトのデータ・分析等は過去の実績や将来の予測、作成時点における当社および当社グループの判断を示したものであり、将来の投資成果および市場環境の変動等を示唆・保証するものではありません。
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