2019年はどんな年か?(夢想編)

ストラテジストのいまを読み解くブログ | 2018/12/28 | 重見 吉徳

2019年は、2018年以上に、「テクノロジー」と「資本主義」の欠陥があらわになる年でしょう。

なぜ、株式市場が大幅に調整したのか?

テクニカルには、「システム売買」や「ETF」、論理的には「ドナルド・トランプ(ポピュリズム→孤立主義)」と「FRBの引き締め継続姿勢」が言われます。もちろん、どれも「後講釈」に過ぎません。

それぞれ、
  • 「システム売買」は、「テクノロジー」と「資本主義(コスト削減・利益極大化)」の象徴、
  • 「ETF」は、「テクノロジー(システム売買→モメンタム相場→バリュー投資の退場)」と「資本主義(コスト削減)」と「独りよがり(→フリーライダー)」の象徴、
  • 「ドナルド・トランプ」は、「資本主義(→レントシーキングとしての富裕層減税;企業減税→株高)」と「独りよがり(孤立主義・排外主義)」の象徴、
  • 「引き締め継続」は、「低金利→バブル」の結果であり、「低金利→バブル」は「資本主義の進展→格差拡大」の結果でしょう
ただし、もちろん、テクノロジーと資本主義の2つを挙げれば、世の中のほとんどすべてを語ることができるはずです。


最近の経済で見られる現象は、「低成長とバブルの共存」です。

「なぜ、バブルが起こるのか?」と問えば、多くの方が「低金利継続・金融緩和」と答えるでしょう。

金融緩和で、物価が目に見える形で上昇する前に、資産市場がバブルになってしまうのは、資本主義が進展し、格差が拡大しているためでしょう。

資本家とCEO(企業経営者)の自然な強欲と企業への圧力がもたらす、企業の利潤追求→生産移転や寡占、コストの削減→システム化(≒テクノロジー社会)が格差拡大につながり、労働者階級の賃金を抑制しています。金融緩和が支援する完全雇用にも関わらず、賃金は伸びず、総需要と物価は伸びず、中央銀行が、資本主義の「ツケ」を払わされるかのように、懸命に金融緩和をするのですが、実体経済はなかなか刺激できず、株価だけが上がります。

加えて、「テクノロジー」と「富の偏在」は、「抜け目のない資本移動の素早さ」と「変動性の大きさ」につながっています。


そして、格差拡大が生んだのが、ポピュリズムであり、「ドナルド・トランプ」です(→これは必然とも限らず、他の選択もあるのかもしれません。)

格差拡大は、グローバル化とテクノロジー社会によって生じています。グローバル化とテクノロジー社会は多様性につながっています(→優秀な人材を求めれば、人種やLGBTなどの多様性に寛容になる)。

そして、グローバル化は、資本主義が促す自由主義と、ドル本位制で形成されています(→生産移転や、米国の過剰消費、日本や中国の成長モデルを可能にするドルの安定)。

トランプ大統領は、「根っこ」の資本主義とドル本位とテクノロジーを否定せず(→そんなことはできないでしょうが)、「結果」としてのグローバル化と多様性を否定しています。

反対から進めば、「資本主義の進展→格差拡大」が「低金利→バブル」と「ドナルド・トランプ」につながっています。

これらをフロー・チャートでまとめると以下のようになります。それでもごちゃごちゃしていますが。。。