2018年の「3つの変化」

ストラテジストのいまを読み解くブログ | 2018/1/22

2018年は、次の「3つの変化」に注意が必要と考えています。

1. 米国の物価:ディスインフレ→インフレ
2. 主要国の金融政策:金融緩和→出口や引き締め
3. 世界の実体経済:成長の加速→鈍化

この1と2は「リスク要因」です。言い換えれば起こるかどうかの確信はさほど強くありません。

1. 米国経済は完全雇用=フル稼働に限りなく近い状態ですが、個人・企業減税による財政刺激の圧力を受けます。インフレ懸念は長期金利の上昇に、その後の実現インフレ率の上昇は利上げの加速にそれぞれつながるリスクを抱えます。

2. 2017年の世界経済は「世界同時好景気」とも呼べるものです。デフレは回避されたように見える中、特に欧州や日本などの主要中央銀行は、資産買い入れやマイナス金利などの非伝統的な金融政策からの出口を模索する可能性があります。これは、過剰な流動性に支えられた上昇相場を終わらせるリスクを抱えます。

3. 景気は循環します。米国のみならず、中国や欧州、日本はいずれも潜在成長率を比較的大きく上回る成長を続けています。実体経済は今後、最近の成長率よりも低い潜在成長率に向けて鈍化していくものと見られます。さらに重要なこととして、実体経済は潜在成長率を上回る成長を経験した後、潜在成長率の水準にぴたりと着陸=鈍化することはほとんどありません。過熱の反動として潜在成長率を下回る成長率を経験することが多く見られます。つまり景気の循環です。

先ほど上記1と2はリスク要因と言いましたが、1と2が生じれば、3の景気鈍化を確実にします。ただし上記3は、1と2がなくとも生じる可能性が高いと考えています。

明日以降この3点を簡単に見て行きます。(重見吉徳)

 

 

Guide to the Markets -Japan- 2018年第1四半期 p7